私たちが生きていく中で、人とのコミュニケーションは欠かせません。
ではコミュニケーションは何のためにするのでしょうか?
それは自分のことを知ってもらう、相手のことを知るためです。つまりお互いを知るためです。
人は一人では生きていけません。お互いを知ることで、より良い関係を築き、協力し合うことができます。
お互いが協力しあえば、人生が豊かになっていきますね。ですからコミュニケーションは本来、楽しいものなのです。
では、まず自分のことを知ってもらうためにコミュニケーションをする、ということはどういうことでしょうか。
自分のことを知ってもらうためには、自分のことを話す必要があります。この時に大切なのは、相手との心の距離を縮めることです。
どのような内容を話すと、相手との心の距離を縮め、いち早く信頼関係が築けるでしょうか?
あなたは相手に、自分のどんなことを知って欲しいですか?逆に、相手がどんなことを話してくれると、相手との心の距離が縮みますか?
まれに自分の弱みを話したほうが、共感してもらいやすいのではないかと思い、自分の欠点から話す人がいます。
これは自分を謙遜しての言葉だと思うのですが、初めて自分のことを知ってもらう人に、自分の欠点を先に話すことはおすすめしません。
なぜなら、人は最初に聞いたことを、あなたの印象として記憶するからです。例えば、
「はじめまして。毎日忙しくてバタバタしていて、今日もあわててきました」
「こんにちは。最近、疲れが取れなくて、今日も寝不足気味で……」
このように言われたら、ちょっと返事に困りますよね。
こんなこと、言う人いませんよ、と思うかもしれませんが、人の会話に耳を傾けてみてください。第一声がネガティブ傾向の会話の人って多いですよ。
では、さきほどの例を少し変えてみます。
「はじめまして。いつも時間に追われてバタバタしているのですが、今日は余裕をもってくることができて良かったです」
「こんにちは。最近、疲れが取れないな~と思っていたので、今日は気分転換に歩いてきました」
同じことを話しているのですが、話の終わり方を変えるだけで、印象が変わります。
話の終わり方がポジティブですと、こちら側も返事をしやすくなります。
他に相手にどんなことを話すと、自分のことを知ってもらえるか考えてみましょう。
どこに住んでいるか、仕事は何をしているか、趣味は何か、今はまっていること、最近食べた美味しいもの、最近旅行をして素敵だった場所についてなど、他にも何か思いつきましたか?
私が自分のことを人に話す時に、気をつけていることは、自慢話になっていないか、独りよがりになっていないか、相手は私の話に対して興味を持って聞いてくれているか、ということです。
あなたが今まで人の話を聞いて、この人、自慢話しているなぁと思ったことはありませんか?
自分のことを話す場合、話している本人は、決して自慢話をしていると思っていなくても、聞いている側には、相手の話が自慢話と聞こえてしまうことがあります。
つまり話し手と聞き手に温度差があるということです。
自分の話をする時は、自慢話になりやすいということを知っているだけで、初対面での会話の印象を良くすることができます。
次に、相手のことを知るために話を聞く時は、相手に興味関心を持って聞くようにします。
この人はどんな人なのだろう、この人はどんなに素敵な人なのだろう、この人にはどんな素晴らしい才能があるのだろうと。
ほとんどの人は自分のことを話したいので、自分のことに興味関心をもって、話を聞いてくれる人に対しては好印象です。笑顔であいづちをうちながら聞いているだけで、相手は気持ちよく話してくれるでしょう。
コミュニケーションをする目的は、自分のことを知ってもらうため、相手のことを知るためということを忘れないようにしましょう。
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